AIファクタリングとは?AI審査のメリットと対応会社まとめ

ファクタリング業界では、AI(人工知能)を審査に活用するサービスが増えています。2017年にOLTAが「クラウドファクタリング」としてAI審査を導入したのを皮切りに、PayToday、freee資金調達など、オンライン完結型のAIファクタリングサービスが次々と登場しました。

この記事では、AIファクタリングの仕組み、実際のサービス事例、メリット・デメリットを具体的に解説します。

AI審査を導入している主要サービス

OLTA(オルタ):クラウドファクタリングの先駆け

OLTAは2017年にサービスを開始した、AI審査型ファクタリングの先駆け的存在です。PR Times(2022年9月13日)の発表によると、累計申込金額は1,000億円を突破しています。

項目内容
サービス開始2017年
累計申込金額1,000億円突破(2022年9月時点、OLTA公式発表)
手数料2〜9%(公式サイトより)
審査スピード最短即日
最低買取金額数万円〜(個別対応)

OLTAの特徴は、銀行口座の入出金データや会計ソフトのデータをAIが分析し、売掛先の信用力と取引の継続性を評価する点にあります。

PayToday:最短10分入金のスピード審査

PayTodayは、AI審査による最短10分入金を特徴とするサービスです。

項目内容
サービス開始2021年
審査スピード最短10分(公式サイトより)
手数料1〜9.5%(公式サイトより)
最低買取金額10万円〜

PayTodayでは、請求書の画像をアップロードするだけで、AIがリアルタイムに審査を行う仕組みを採用しています。

freee資金調達:会計ソフト連携の自動審査

freee(フリー)は、クラウド会計ソフトと連携した資金調達サービスを提供しています。freeeの会計データから自動的に売掛金を検出し、ファクタリングの申込みができる仕組みです。

項目内容
運営freee finance lab株式会社
特徴freee会計との連携による自動審査
対象freee会計ユーザー

ペイトナーファクタリング(旧yup):フリーランス特化

ペイトナー株式会社(旧yup)は、フリーランス・個人事業主向けに特化したAIファクタリングサービスです。

項目内容
審査スピード最短10分(公式サイトより)
手数料10%(固定、公式サイトより)
最低買取金額1万円〜
対象フリーランス・個人事業主

AI審査の仕組み

データ収集・分析フェーズ

AI審査では、以下のようなデータを収集・分析します。

データ種別分析内容
銀行口座の入出金履歴売掛金の入金パターン、資金繰りの安定性
請求書データ取引金額、支払いサイト、取引の継続性
会計ソフトのデータ売上推移、売掛金の回転率
信用情報データベース売掛先企業の信用スコア

スコアリング・判定フェーズ

収集したデータをもとに、AIがリスクスコアを算出します。

AIが評価する主な項目

  • 売掛先の信用力(上場企業か、業歴、財務状況)
  • 取引の継続性(過去の取引実績の有無)
  • 入金の確実性(過去の入金遅延の有無)
  • 債権の二重譲渡リスク(同一債権が既に譲渡されていないか)

スコアが一定基準を満たせば自動承認、満たさなければ否決または人間による追加審査となります。

AI審査と従来審査の比較

比較項目AI審査従来の人間審査
審査時間最短10分〜即日数時間〜数日
対応時間24時間申込可営業時間内
判断基準データに基づく定量評価経験に基づく定性評価も含む
例外対応苦手(人間の追加審査が必要)柔軟に対応可能
コスト人件費削減により低コストの可能性人件費がかかる

AI審査のメリット

1. 審査スピードが圧倒的に速い

AI審査の最大のメリットは、審査スピードです。従来の人間による審査では数時間〜数日かかっていたものが、AI審査では最短10分で完了します。

例として、IT企業C社は金曜日の夕方に急な支払いが発生。従来のファクタリング会社では週明けまで審査結果を待つ必要がありましたが、PayTodayのAI審査で20分後に入金され、支払いに間に合いました。

2. 24時間申込・審査が可能

AI審査は24時間稼働しているため、深夜や週末でも申込みと審査が可能です。営業時間に制約のある経営者にとって大きなメリットです。

3. 手数料が低い傾向がある

AI審査により人件費を削減できるため、手数料を低く抑えているサービスが多いです。

サービス手数料
OLTA2〜9%
PayToday1〜9.5%
ペイトナーファクタリング10%(固定)
従来型ファクタリング(2者間)8〜18%程度

AI審査のデメリット

1. 例外ケースへの対応が難しい

AIは過去のデータに基づいて判断するため、以下のような例外ケースでは対応が難しい場合があります。

  • 創業直後で取引データが少ない
  • 売掛先が新興企業でデータベースに情報がない
  • 一時的な異常値(コロナ禍など)がある

2. 審査落ちの理由が不明確な場合がある

AIの判断プロセスはブラックボックス化しやすく、「なぜ審査に落ちたのか」の説明が難しい場合があります。

3. 対面でのサポートがない

オンライン完結型のAIファクタリングは、対面でのサポートがありません。「担当者に相談しながら進めたい」という方には不向きです。

AI審査に通りやすくするコツ

1. 会計データを整備しておく

AI審査では銀行口座の入出金履歴や会計データを分析します。以下の点を整備しておくと審査がスムーズです。

  • 売掛金の入金履歴が明確にわかる口座を連携する
  • 会計ソフト(freee、マネーフォワード等)を利用し、データを整理しておく
  • 請求書のフォーマットを統一し、必要項目を漏れなく記載する

2. 信用力の高い売掛先の債権を優先する

AI審査でも、売掛先の信用力は重要な評価項目です。以下の売掛先は有利に働きます。

  • 上場企業
  • 大企業・有名企業
  • 官公庁・地方自治体
  • 取引実績が長い企業

3. 取引の継続性を示す

AIは「過去の取引パターン」を重視します。新規取引先の債権よりも、継続的に取引がある企業への債権の方が審査に通りやすい傾向があります。

AIファクタリングの選び方

1. 自社の規模・業種に合ったサービスを選ぶ

条件おすすめサービス
フリーランス・個人事業主ペイトナー株式会社株式会社ラボル
中小企業OLTA株式会社株式会社ビートレーディング
freeeユーザーfreee資金調達

2. 手数料の透明性を確認する

AI審査型サービスは手数料が低い傾向がありますが、事務手数料や登記費用が別途かかる場合もあります。総コストを確認しましょう。

3. 審査落ち時の代替手段を確保しておく

AI審査は例外ケースに弱いため、審査落ちした場合に備えて、従来型のファクタリング会社(株式会社ビートレーディング株式会社アクセルファクターなど)も候補に入れておくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q1. AIファクタリングとは何?

A. AI(人工知能)を使った審査システムを導入しているファクタリングサービスのことです。銀行口座の入出金データや会計ソフトのデータをAIが分析し、審査を自動化・高速化しています。

Q2. AI審査は人間の審査より信頼できる?

A. 信頼性は一長一短です。AIはデータに基づく客観的な判断ができますが、例外ケースや定性的な情報の評価は人間の方が優れています。多くのサービスでは、AIと人間の審査を組み合わせています。

Q3. AI審査に落ちた場合、他社でも落ちる?

A. そうとは限りません。審査基準はサービスごとに異なります。AI審査に落ちても、従来型のファクタリング会社では審査に通るケースもあります。

Q4. AI審査は手数料が安い?

A. 傾向としては安い場合が多いです。OLTAは2〜9%、PayTodayは1〜9.5%と、従来型(8〜18%程度)と比較して低めの水準です。ただし、個別の案件内容によって手数料は変動します。

まとめ

AIファクタリングは、審査スピードの大幅な短縮と手数料の低減を実現した新しいサービス形態です。

AI審査の主な特徴

  • 審査スピード:最短10分〜即日(従来は数時間〜数日)
  • 手数料:1〜10%程度(従来の2者間は8〜18%程度)
  • 対応時間:24時間申込可能(従来は営業時間内)

OLTAは累計申込金額1,000億円を突破(2022年9月時点)するなど、市場は急速に拡大しています。ただし、例外ケースへの対応や対面サポートの不在といったデメリットもあるため、自社の状況に応じて従来型サービスとの使い分けを検討してください。

出典・参考文献

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定のファクタリング会社を推薦するものではありません。ご利用の際は必ず複数社を比較し、契約内容を十分にご確認ください。記事中のサービス情報は各社公式サイトおよび公式発表に基づいていますが、最新の情報は各社のウェブサイトでご確認ください。